幸運をもたらす「宝石の女王」エメラルド
新緑に輝く宝石エメラルド。
そのまばゆいグリーンは、数千年も前から人々の心を鷲掴みにしてきました。
昔は病に効くと信じられてきましたし、今でも「幸運のお守り」として愛用されています。
あまりの美しさに宝石の女王とまで呼ばれるエメラルド。
今回はそんな美しき宝石エメラルドについてまとめました。
次に求める宝石は、安らぎを与えてくれるエメラルドにしませんか?
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新緑のように輝くグリーンの宝石
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名前の由来
「エメラルド」という名の由来は、ギリシア語の「エスメラグドス」(緑色の石)からきています。当時から美しき緑色が目に焼き付いていたことが分かりますね。
古来より世界中で愛されてきたエメラルド。
当時のギリシアでは、宇宙の生命力や心の至福を象徴する宝石とされていました。
一方、中央アメリカでは豊かさの象徴とされ、またメキシコのアステカでは、春の再来を象徴する鳥ケツァールと結びつけて考えられてきました。
中国では万能の力を秘めているとして魔術に利用されることも。
インドでは、死後の世界で誕生した宝石であり、悪魔と戦う力があると珍重されていました。
どの地域でもプラスのパワーを秘めた宝石として、崇められていた歴史を持っているのです。
また昔からエメラルドには鎮静効果があるとされており、ローマ皇帝ネロがエメラルドごしに決闘を観戦したという話は今でも有名な話です。
決闘を見て神経が高ぶらないようにという配慮が見て取れますね。
ローマ帝国の時代より以前から、エメラルドは目の疲労や眼病に効果があるとも信じられてきました。
そこから「未来を見通す理知の目」とされ、ローマの神像の目や仏像の第三の目などにエメラルドが採用されています。
ご覧になる際はぜひ目の色もお確かめください。
日本では翠玉、緑玉という和名でも親しまれています。
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宝石言葉
エメラルドの宝石言葉は「幸福」「幸運」「愛」「希望」。
恋愛成就の宝石として「愛の石」とも呼ばれます。
森林や深く澄んだ海を彷彿とさせる優しい輝きは、輝かしい未来やハピネスを運んでくれると信じられているのです。
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特性
エメラルドはクロムやバナジウムを含むことから、肉眼では緑〜淡緑色に見える宝石です。
硬度は低くありませんが、衝撃に弱い石ですので扱いは慎重に。
内部に多くの不純物を含むことが多く、また一定方向からの衝撃に極端に弱い結晶構造のためです。
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産地
世界最大のエメラルド産地はコロンビアで、全世界の60%のシェアを担っています。
中でも有名なのはムソー、コスクエス、チボールの3大鉱山です。
10世紀から現在まで採掘が続けられています。
首都ボゴタはエメラルドの加工や販売を担う主要都市となりつつあり、カットや加工の専門家がそこかしこで働いていますよ。
他の産地はブラジル、ザンビア、ジンバブエ、パキスタンなどです。
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エメラルドを愛したクレオパトラ
世界三大美女として数えられるひとり、クレオパトラもエメラルドの魅力にとりつかれていました。
様々な病の治療に役立つとされてきたエメラルドは、永遠の若さを保つこともできると信じられていたのです。
そこでクレオパトラは、エメラルドのネックレスを身につけるだけでなく、粉砕してアイシャドウとして利用していたそうです。
クレオパトラのエメラルドにかける情熱は凄まじく、自分の名を冠した「クレオパトラ鉱山」というエメラルド鉱山を持つほど。
美意識の高い高貴な人ほど、グリーンエメラルドの虜となっていったのです。
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エメラルドのためのカット「エメラルドカット」
古代より愛されてきたエメラルドは、当時の運搬技術では壊れやすいという欠点を抱えていました。
そこではじめは壊れにくい円形か楕円形の頂部を丸く磨いたカボションカットという形にカットされていました。
石そのものの光沢が生かせるカット方法ですが、光が入らないという欠点もありました。
次に登場したのがエメラルドカットです。
長方形に整形したのちに角を落とすこのカットは、石の透明度を引き立たせてくれる画期的なカット方法でした。
結晶体に沿ってカットするため無駄が少なく、角を落とすので比較的壊れにくいので、エメラルドに最適なカット方法として今でもよく利用されています。
透明度の高いダイヤモンドにエメラルドカットが用いられていることもあるほどにまばゆい煌めきをあたりに振りまきます。
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世界的に有名なエメラルド
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エメラルド碑板
https://en.wikipedia.org/wiki/Emerald_Tablet
エメラルドタブレット、タブラ・スマラグディナとも呼ばれるエメラルドでできた板のことです。
錬金術についての情報が刻まれており、アイザック・ニュートンが訳したことでも有名。原文は隠喩や寓意に満ちており、様々な解釈が可能とされています。
このエメラルド碑板は現存しておらず、8世紀以降にアラビア語で記されたとの情報のみです。
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フッカーエメラルド
https://en.wikipedia.org/wiki/Hooker_Emerald_Brooch
寸分の狂いもなく正方形に整えられた75.47カラットの大粒エメラルド「フッカーエメラルド」。傷つきやすいため無傷のエメラルドはありえないとされているにもかかわらず、フッカーエメラルドはほぼ無傷という奇跡のエメラルドです。
オスマン帝国の王冠を飾り、最後のスルタンであったアブドゥル・ハミド2世が着用していました。後にティファニーでブローチとなり、現在はワシントンのスミソニアン博物館に蔵置されています。
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イサベル女王
永遠に失われたと思われていた伝説のエメラルド「イサベル女王」。
964カラットもの巨大なエメラルドは、1993年にフロリダ沖12海里の海底から発見されました。
このエメラルドは、スペインの征服者であったエルナン・コルテスが所有していた宝石で、緑柱石の結晶形である六角柱のまま、カットは施されていません。非常に透明度が高く、当時の評価額でも20億円は下らないとされています。
イサベル女王は、1519年にエルナンがアステカのテスココ宮殿よりダッシュした宝石です。
1504年に崩御したイサベル1世(カスティーリャ女王)にちなんでエルナン自身が名付けました。
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エメラルドの選び方
傷の小さなエメラルドを選びましょう。
エメラルドはとても傷つきやすい宝石ですので、無傷の状態ではそうそうお目見えできません。
ですからできるだけ傷の目立たないものを選ぶのがポイントです。
また色味もひとつずつ異なります。
エメラルドは緑色が基調ではありますが、光の反射具合や内部の不純物などが影響して濃淡や透明度が異なるのです。
いくつか並べて比べてみてください。
その色の違いに驚くことでしょう。
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エメラルドのお手入れ方法
エメラルドは柔らかく壊れやすい宝石です。
普段から丁寧に扱うことが長く愛用できるポイント。
使用後はやわらかい布で全体を優しく拭いてください。
振動で破損する可能性があるので、超音波洗浄機の使用は控えた方が良いでしょう。
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まとめ
古くから人々の生活に寄り添ってきた緑色の宝石エメラルド。
今も変わらずその美しさは多くの人を魅了し続けています。
これからエメラルドをお求めになる際には、ぜひその見た目の美しさだけでなく、石にまつわる歴史を思い起こしていただければ幸いです。
エメラルドはふとした衝撃で傷が入ってしまう繊細な宝石。
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