金の偽物や純度、買取価格の調べ方 -売却時に損をしないために-
様々な形に加工された金製品が市場に出回っていますが、希少で高価なことから偽物も多く流通しています。
お手持ちの金製品がもし偽物だったら、買取査定に出しても値段がつかず買取してもらえないことも…。
また悪徳な業者は、金の買取価格をごまかして安く買い取ろうとするところもあります。
大事にしてきた金製品をできるだけ高く買い取ってもらうためにも、この記事を参考に自分で大まかな買取価格を計算しておきましょう。
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金の偽物とは?
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刻印の詐称
刻印とは「金製品の純度」などを記号で示したものです。
「K18」のようなカラット表示が一般的に利用されています。
他にも、造幣局が確認した証明として「証明記号」が打たれていたり、国ごとに定められた刻印が打たれていたりすることもあります。
刻印は指輪の内側やネックレスの留め金部分など目立たないところに打たれていますから、お手元の金製品を一度ご確認くださいね。
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カラット表示
カラット(Karat)とは金の純度を24分率の重量比率で表したものです。
K24:24/24→100%に最も近い純度
K18:18/24→75%が純金
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K9:9/24→37.5%が純金
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造幣局の証明記号
日本の国旗とひし形の内部に数字が記載されています。
造幣局の証明記号が打たれた金製品は、造幣局の貴金属純度検査を通過した証明でもあります。非常に信頼できる刻印なのです。
ひし形内部の数字が1000分率での純度です。
ひし形内の数字が999→99.9%が純金という意味になります。
https://www.mint.go.jp/operations/exam/certification_mark/operations_certification-02.html
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メッキ製品の刻印がない・純度を偽っている
金製品に刻印を打つ事が義務付けられている国もたくさんあります。しかし2021年現在の日本国内において、刻印は義務ではありません。つまり刻印がなくても、金製品として販売できるのです。
残念ながらそれを逆手にとって、中途半端に刻印を打ったり刻印を詐称したりする悪質な業者も存在しているのが現状です。
多くの手法は「メッキ製品なのにメッキの刻印だけ打たない」「純度の詐称」。
原則として、メッキ製品にはカラット表示のあとに「GP」や「GEP」をつけて表示することになっています。
例えば「K10GP」はカラット10の金メッキという意味です。
ところが金メッキの製品にも関わらず「K10」と打たれている金製品も。金と比重の近い金属をメッキの中身にしておき、発覚を遅らせる手の込みよう。
また純度の詐称もよく報告される手口です。
例えば「K10」にも関わらず「K18」と刻印して、純度を誤認させます。
なお刻印の詐称は詐欺罪にあたる立派な犯罪です。
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部分的に他の金属を使用している
刻印が施してある部分は確かに金製品なのに、他の部分に金以外の素材が使われているケースです。
例えばネックレスのチェーン部分は金でできているのに、留め金部分は金色に彩色した別の金属を使用している、といった具合です。
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金メッキについて
金メッキとは、他の金属の表面に金が施されたものです。
金製品は純度が低くてもそれなりの値段がしますよね。
もっと安価に金製品を楽しんでもらうために生まれたのが金メッキの製品なのです。
金メッキのほか、金張りという方法もあります。どちらも他の金属の表面に金をコーティングするもので、金張りの方が、若干厚みがあります。
金メッキを表す刻印には「GP」や「GEP」がよく用いられています。
「GP」はGold Platedの、
「GEP」はGold Electro Platedの略です。
他にも「HGE」「GF」「RGP」などの刻印も、すべて金メッキまたは金張りを意味しています。
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自宅でできる!金の本物と偽物の見分け方
- 磁石を近づける
磁石を近づけてくっつくようなら、純正の金ではないかもしれません。
金は組成上、磁石にくっつかないからです。
ただし金メッキの製品は、中の金属次第で磁石にくっついたりくっつかなかったりします。
また銀やスズといった材質も金同様に磁石に反応しません。
金ではない可能性を示す一つの目安に利用していただければ良いでしょう。
- 刻印をチェックする
刻印をチェックしましょう。あれば金製品の目立たない場所に打たれているはずです。ハイブランドの直営店や百貨店、銀行などで購入された金製品なら高確率で刻印が打たれていますよ。
刻印は詐称の可能性もあるので絶対ではありませんが、購入元がきちんとした店であれば信頼性はかなり高いと言えます。
逆に、出どころの分からない製品は、刻印があっても信用できないかもしれません。
- 水に沈める
水に沈めて比重を測定する方法です。
ご家庭でできる最も制度の高い方法ですが、最も面倒な方法でもあります。
- まず本物かどうか調べたい金製品と、重量計、目盛りのついた入れ物(計量カップなど)を用意してください。
- 重量計で金製品の重さを計りメモします。
- 入れ物に6〜8ぶんめまで水を入れて体積をメモします。
- 水の中に金製品を入れ、増えた体積から金製品の体積を割り出しメモします。
- 金製品の重さ÷金製品の体積(比重)を計算します。
- 計算結果を下記に当てはめてください。比重からおよその金の純度が分かります。
- 刻印があれば計算結果と示し合わせてください。
<金の純度と比重(g/㎤)>
K24:19.3
K20:16-17
K18:14−16
K14:13-14
K10:11-12
ただし金と比重のよく似た金属を使用しているケースもあります。
この計算式で金の比重と同程度だったからと言って、絶対に正しい結果であるとは限りません。
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確実に金製品の純度を調べたいなら
ご家庭で金製品の真偽を見分ける方法をいくつかご紹介しましたが、どれも確実に見極められるとは言い難い方法です。
正確に金製品かどうか、純度は刻印どおりかを調べたいなら、金製品の買取店に査定に出しましょう。
店舗では買取金額をつけるために、正確な金の重さと純度を調べてくれます。比重計やX線分析器など、ご家庭で揃えるには高価な専門の道具を用いて調査するので、かなり正確な値を出してもらえますよ。
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売却価格の目安は金相場
金製品の買取価格は、その日の金相場に左右されます。
「貴金属価格情報」をネット上で検索してみましょう。金の取扱店が各々「現在の取引価格情報」を掲載していますよ。ネット上に情報がない買取店も、これらの取引価格を鑑みた買取価格にしているはずです。
ほとんど同額ですのでどのサイトでも良いのですが、迷うようなら田中貴金属工業株式会社の金価格を確認しましょう。
たとえば、2021年5月17日の田中貴金属の金買取価格は税込7,067円/gでした。
この買取価格に、グラム数と金の純度をかけた値が買取価格です。
たとえばお持ちの金製品が1gかつK24であるなら、
7,067円×1g×99.9%=7,059円
さらに宝石やブランド価値がついた値が買取価格になります。
https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/
こうしてあらかじめ金の買取価格を計算しておけば、買取店に持ち込んだ時でも「査定額が安すぎる」などと気づけるのです。
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まとめ
金は高価であるために、偽物や詐称も多く流通しています。ご家庭で偽物を調べるには、この記事を参考に刻印と比重を調べていただくことが一番手っ取り早く正確です。しかしそれでも絶対とは言い切れません。金製品の買取店へ査定に出すのが最も正確に調査してくれます。
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