遺品整理で出てきた着物の保管方法と処分方法7つ
遺品の中でも処分の困るものが着物ですよね。
価値が高いかもしれないけれども分からない、着物に思い出が詰まっているなどの理由から、手元に残しておくか迷います。けれども着物を手元に残しておいても着ないなら、リメイクしたり売却したりして生まれ変わらせてあげるのはいかがでしょうか?
今回は、着物の保管方法と、処分方法についてご説明します。
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保管する
形見分けをして着物を大切に保管します。ご自身で着られるならぜひ身につけてあげてください。
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着物の保管方法
- 折り目正しく、長方形になるように畳みます。
その際、偏食や箔落ちを防ぐ目的で、刺繍や箔の部分に白布や和紙をあててください。
- 畳んだ着物を和服用のたとう紙に包み、着物収納専用のタンスを用意します。桐のタンスや衣装箱ですと防湿効果に優れ、虫を寄せ付けにくく着物が傷みにくいですよ。逆にスチールやポリ容器には入れないでください。通気性が悪く、生地を傷めてしまう原因になります。
- タンスの底に白木綿を敷き、たがいちがいに優しく着物を重ねます。5枚以上重ねると型崩れしやすくなるので、可能なら4枚以下で。
- 帯や小物は着物と分けてしまうのが良いでしょう。一緒に収納したい場合は、着物の上に乗せて型崩れを防ぎます。
- ゴムを使用した小物は、科学変化で箔を変色させてしまうことがあるので、必ず着物と別で収納してください。
- 年1回以上は虫干しをしましょう。
風通しを良くして虫を取り除き、カビの発生や変色を抑えます。
着物を衣紋掛けにかけて、4時間以上干してください。この時直射日光にあたらない風通しの良い場所を選びましょう。
- 忙しくて虫干しができないなら、タンスの引き出しを開けておくだけでも効果があります。
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リメイクして使用する
着物は着ないけど、手放したくない…そんな時にはリメイクを利用しましょう。着物のリメイク業社はここ数年で急増しました。それだけ依頼する人が多いということです。美しく思い出にあふれた着物の柄を見て故人を偲びつつ、実用性の高いアイテムに変身させて普段から使いましょう。
- バッグ類
ハンドバッグやボストンバッグにリメイクします。バッグに着物を、持ち手に帯を使えば和風のコーディネートが楽しめます。
- バッグチャームやコインケース
家紋だけ残したいなら、小さくて可愛いバッグチャームやコインケースに。自分の家紋が入ったオリジナルチャームが出来上がります。
- 鏡台のカバー
縦長長方形の着物の形をうまく利用したリメイクです。スタンドミラーや全身鏡のカバーに使いましょう。着物の柄が映えて美しく、お部屋がおしゃれに。
- タペストリー
お部屋の壁に飾ります。着物は柄がとても美しいものですから、柄が気に入っているのならタペストリーにしたり、着物をそのまま額縁に入れて飾りましょう。絵画を置いているのとはまた一味違う芸術性と奥ゆかしさを味わえます。
- 自分でリメイク
自分でリメイクする際は、目測で作り出そうとせず、必ず型紙やお手本を使って作成しましょう。ミシンは丁寧にかければ、それだけで美しく既製品のような仕上がりになりますよ。
- 業者でリメイク
お金はかかりますが、手間をかけずに想像以上のアイテムに生まれ変わらせてくれます。着物リメイク業社はたくさんありますので、何社か比較検討して、考えているアイテムに作り変えてくれそうな業者を選びましょう。
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知人に譲りわたす
普段から着物を身につける知人や友人に譲り、愛用してもらう方法です。
お金も時間もかかりませんし、大変手軽に処分できます。知人ですから譲った着物を無下に扱うこともないでしょう。デメリットは「お古・おさがり」を渡すことへの罪悪感でしょうか。着物をたくさん持っているからといって押し付けたりせず、相手が欲しいと言ってくれた着物だけを譲りましょう。ムリに押し付けると今後の関係にヒビが入ることも。
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買取業者に持ち込む
買取業者に査定を依頼します。上等な着物は今でも高く買い取ってもらえますので、着物の価値を知る上でも一度査定に出すことがオススメです。思った以上の値段がつけば売却し、そうでなければリメイクする、という選択肢もありますね。他にも遺品整理で出てきた骨董品や金などと一緒に査定に出しましょう。Dan-Sha-Riでは複数の同時査定で査定額がアップ!店舗に行かなくても宅配買取を実施しているので荷物にまとめて送るだけで簡単に査定できます。
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フリマアプリで売却する
業者ではなくフリマアプリで個人間取引を行い売却します。業者に売却するより高値で売れる可能性があります。ただし着物はそれほど需要が高いわけではないので、売れるまでに時間を要するでしょうし、発送手配などで手間もかかります。
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リサイクルショップに持ち込む
リサイクルショップでも着物の買取を行っている業者があります。他の遺品と一緒に持ち込んで買取してもらえます。ただしリサイクルショップでは着物の価値をきちんとはかれない可能性が高いこと、買い取ったあと着物のリサイクル店に転売されることから、買取額はあまり芳しくないことがデメリットです。ですが他にも買い取ってほしいものが沢山あり、リサイクルショップが近くにある場合に利用するのが大変便利です。
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寄付する
着物の寄付を受付ている団体に送付します。
寄付された着物はそのままの形やリメイクされて、国内の児童養護施設や海外で再び活躍します。思い出深い着物をほかの誰かが使ってくれるので、お金に換えることに疑問を感じる方には納得感の高い処分方法と言えるでしょう。デメリットとしては数千円程度の寄付金と発送料金がかかることです。着物を送った先のNPO法人は、必要な人の手に着物をそのまま渡すので金銭的な利益が発生しません。そのため発送料金とNPO法人への寄付金が発生するのです。
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廃棄する
とにかく時間がない場合は、思い切って廃棄することも考えましょう。分別方法は自治体ごとにルールが異なりますが、可燃ごみまたは資源ごみとして分別することが多いようです。ただし着物を家庭ごみとして出す前に、該当の自治体に確認するのが間違いもなくベストです。
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まとめ 廃棄は最後の手段
遺品整理で出てきた着物は、できれば廃棄したくないものですよね。可能な限り再利用できないか検討してください。
その着物はあなたにとって思い出以上のものではないかもしれませんが、他の方からするととても価値の高いものかもしれません。客観的な価値を知る上でも、一度買取査定に出すことをオススメします。着物の金銭的な価値が分かってから、リメイクするのか、譲るのか、売却するのか、もしくは寄付するのかなど処分方法を選択してください。ごみとして廃棄するのは、それらの処分方法を検討してからにしましょう。