情熱と勇気のシンボル・太陽のようなルビーのすべて
真っ赤に燃える石ルビーは、世界4大宝石の1つとして昔から珍重されてきました。
今でもパワーストーンとして利用されることも多いルビー。
今回は燃え盛る太陽のような宝石ルビーの魅力をギュッと詰め込みご紹介します。
この記事を最後まで読んでいただければ、今度からルビーを見る目が変わってしまうかもしれませんよ。
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枯れることのない情熱を秘めた宝石ルビー
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名前の由来
現在のルビーという名称は、ラテン語の「ルベウス」(赤)に由来しっています。
昔から真っ赤な赤色は火を連想させましたが、勇敢さや思いやり、神の愛を象徴する宝石としても扱われてきました。
14世紀のフランス王フィリップ6世は、ルビーを「宝石の王」とたたえるほど好んでいたようです。
フィリップ6世の息子ジャン2世もルビーを身につけていたと言います。
このように、中世ヨーロッパでは高貴な人々がこぞってルビーを身につけていました。
これは宝飾品としてでもありましたが、護身や魔除けのためのいわばお守りでした。ルビーが黒く濁ると、不吉な出来事が起こる前兆だと考えられてきたためです。
またルビーの赤は血を彷彿とさせることから、イエスキリストの象徴として、キリスト教国家の君主たちに贈られる王冠には、ルビーが必ずはめ込まれていました。
ドラキュラのモデルとなったワラキア公ヴラド・ツェペシュの肖像画にも、頂きのターバンにはルビーが描かれています。
日本での和名は紅玉。
太陽のように赤く輝く様は、人種も国境も超えて今なお愛されています。
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石言葉
ルビーの石言葉は「情熱」「愛情」「威厳」「勇気」「人徳」。
熱を帯びたようなルビーの赤は、あなたの今後を後押ししてくれます。
また大切な人へ愛を伝える宝石として、婚約指輪や結婚指輪にもよく利用されていますよ。
結婚40年目はルビー婚とも呼ばれています。
次のプレゼントはルビーを冠した指輪はいかがでしょうか?
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特性
ルビーはダイヤモンドに次いで世界2番目の高度を誇る宝石です。割れにくくカットがしやすいので、様々な形状のジュエリーに加工されています。
実はダイヤモンドよりもルビーの方が希少性の高い宝石です。
ダイヤモンド鉱山は毎月のように発見されていますが、ルビー鉱山はそれほど多くはありません。
そのためダイヤモンドよりも高値で取引されることもしばしば。
1998年10月のサザビーズで落札された16カラットのルビーには363万ドルという破格の値がつきました。
2000年以降は中国やマダガスカルで鉱山が発見され、ルビーの品質と採掘量に期待がかかっています。
古来より赤く光る石はルビーとみなされることが多かったようですが、実際にはスピネルやガーネットなどがほとんどで、本物のルビーはめったになかったと考えられています。
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産地
ルビーの産地は世界中でも数カ所しかありません。有名な産地はミャンマー、スリランカ、タイ、ベトナムの4カ所です。
採掘されるルビーの特色が異なるため、産地ごとに名前がつけられています。
ミャンマー産のルビーは「ピジョンブラッド」。
最も希少価値の高いルビーと言われており、鮮やかな中にもわずかな翳りを持ち、エレガントで深みのある赤色。
ルビーの中でも最高品質とうたわれ、取引価格も驚くほど高額です。
採掘量が低いため、現在では幻の宝石となっています。
タイ産のルビーは「ビーフブラッド」。
ピジョンブラッドよりも黒みがかっているのが特徴的なルビーです。
高級感あふれる真っ赤な輝きで人々を魅了してきました。
日本人がルビーと聞いて想像する赤色に、最も近い色味をしています。
価格はピジョンブラッドの半値程度ですが、それでもなお高価。
タイの鉱床は枯渇してしまったので、市場に出回ることも稀なルビーです。
スリランカとベトナム産のルビーは「チェリーピンク」。
最も透明度が高く、ピンク色に近い赤をしています。
透明であるぶん重厚感はそれほどありません。
しかし可愛らしさではナンバーワン!若い女性に人気の色味です。
価格はぐっと下がるので、お求めやすいことも人気の一因。
普段使いのジュエリーやアクセサリーとして取り入れやすい宝石です。
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パワーストーンとして
古来より「勝利を呼ぶ石」として扱われてきたルビー。
赤い色は神経を昂らせ、勝利へと導いてくれると信じられてきました。
現代でも強力なエネルギーを秘めているとして、ブレスレットやお守りとして利用されています。
恋愛成就を願う女性には、ルビーを使ったジュエリーがオススメ。
恋愛運を高めてくれる効果があると言われていますよ。
ネックレスやブレスレット、ピアスに情熱のルビーを取り入れて、気になるあの人の心をゲット♪
ビジネスチャンスを掴みたい男性も、ルビーを身につけてみては。
勝負運やビジネス運をアップさせてくれる効果も期待できるそうです。
カフスやタイピンにさりげなくルビーを取り入れて、真っ赤なエネルギーを取り込んでくださいね。
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ルビーにまつわる逸話の数々
赤色を放つルビーは昔から神聖な石として扱われてきました。
その証拠に、イスラム教の伝承にこんなものがあります。
『メッカにあるカーバ神殿には、聖なる黒石がはめこまれている。この石は大天使ガブリエルが預言者アブラハムに持ってきたルビーである。』
黒色になった理由は『人間が目と舌と耳で犯した罪によるもの』とされています。
こんな話もあります。
『大きなワシが谷底に大きな肉を見つけた。さっそく獲物を狩ろうとしたが、どうやっても取れない。何度か攻撃をしかけてようやく気がついた。これは肉ではない。炎と母なる大地の血から生み出された聖なる石だと』
このワシが燃え盛る炎のような石を発見した場所こそが、ミャンマーのモゴク。ピジョンブラッドの採掘地です。
最後にもうひとつ。
幼児が読む文章や難しい漢字にふられた小さなふりがなをルビと呼びますね。
このルビとは、ルビーからきた言葉です。
イギリスでは、活版印刷で利用される活字を、その大きさに応じて「ダイヤモンド活字」「エメラルド活字」「ルビー活字」などと名付けていました。
その呼び名が明治時代の日本に輸入され、日本で使われていたふりがなの大きさが「ルビー活字」に該当したため、ルビという名称が定着したと言われています。
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ルビーの選び方
ルビーは色味で選ぶのがオススメです。
濃い赤色から透明度の高いピンクまで、赤色といっても幅があるルビー。
鮮やかな個体ほど価値は高いとされていますが、薄いピンクも透き通るような美しさを秘めています。
またインクルージョン(内包物)にも注目を。
肉眼で確認できるほどの大きなインクルージョンがあると、どうしても宝石は割れやすくなります。
元来ルビーは硬い石ですので、それほど慎重に確認する必要はありません。しかし見た目にも影響しますから、可能な限りインクルージョンがないものを選びましょう。
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ルビーのお手入れ方法
ルビーはダイヤモンドの次に高度が高い宝石です。
そのため比較的扱いやすいのですが、お手入れの仕方によっては年々くすんでしまうことも。
長く美しい存在でいてもらうために、お手入れには気をつけましょう。
着用したあとは外して柔らかい布で拭いてください。
汚れが気になるときは、ぬるま湯に中性洗剤を少量溶かした液体で軽くこすります。そのあと真水ですすぎ、水分を拭き取ってください。
保管するときは、宝石同士がぶつからないように、個別にしておくと良いでしょう。
ルビーは硬い宝石ですから、他の宝石を傷つけてしまう恐れがあるためです。
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まとめ
太陽のような燃え盛る宝石ルビー。
情熱的なその色は私たちの積極性を高め、勇気を震わせてくれるもの。
恋愛でもビジネスでも、勝負をしかけたいならぜひ身につけておくべき宝石です。
ぜひその恩恵を肌で感じ取ってくださいね。