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  • 2024年5月2日
  • 2024年4月5日

「真珠の耳飾りの少女」は何がすごいの?光を取り入れたフェルメールの世界

真珠の耳飾りの少女を筆頭に、大変な人気を誇るフェルメール。
一体なぜ、フェルメールの作品はこれほどまでに評価されているのでしょうか。
今回は真珠の耳飾りの少女やほかの代表作を解説しつつ、フェルメール作品の特徴である「光」の使い方についてまとめました。
今後フェルメール作品を鑑賞する際に、ぜひ思い出してくださいね。

真珠の耳飾りの少女

「青いターバンの少女」「北のモナ・リザ」とも呼ばれている作品です。
黒の背景に浮かび上がるのはこちらを振り向いた少女の姿。
ふと振り向いたその少女と目があったような錯覚を覚えます。
口元にかすかな笑みを浮かべる様は、たしかにモナ・リザを彷彿とさせてくれます。

大変可愛らしく美しいこの少女は、どこかアジアンテイストでもありますね。少女が頭に巻いている青いターバンは、当時のオランダのファッションにはないものです。当時のヨーロッパではアジア文化が憧れの対象であったことから、フェルメールもその例に漏れず自分の絵に異国文化を取り入れたのだと考えられています。またこのターバンの青は、当時非常に高価だったラピスラズリを砕いた絵具で描かれています。そのため、当時のこの絵の最大の特徴は青いターバンでした。

真珠の首飾りの少女のモチーフはいまだに誰なのか明らかになっていません。
フェルメールの妻や娘、親族ではないかと噂されていますが、手記などが残されていないので確かめる術がありません。当時のオランダで流行っていたトローニー(不特定の人物の上半身を描いた絵画)ではないか、ベアトリーチェ・チェンチの肖像のオマージュではないか、など囁かれています。現在でも絵の解析が続けられていますので、いつの日かモチーフが誰なのか判明するかもしれませんね。

そのほかのフェルメールの代表作

現存するフェルメール の作品はわずか35点。どの作品も非常に有名ですが、その中から3点紹介いたします。

牛乳を注ぐ女

現代日本でもパロディなどでよく利用されているので、ご存知の人もおられるのではないでしょうか。
女性が鍋に牛乳を注ぎ、硬くなったパンを煮ようとしています。当時のオランダではよく見られる風景だったようです。
女性のバックとなる壁は光の当たり具合が微妙に異なり自然光とみまごうほど。またテーブルの上のパンや鍋にも光が当たり、女性が何をしようとしているのか際立たせています。左側に描かれた窓からの光だけでは説明し難い反射をしていますが「牛乳を注ぐ女性」という日常を切り取り鑑賞に耐えうる絵画と考えるならば、なんら不思議はありません。

天秤を持つ女

「最後の審判」の絵画をバックに、女性が何も乗っていない天秤を持ち上げています。キリスト教の世界観では、最後の審判の時、天秤に魂を乗せて罪人かどうかを見分けているそうです。そしてこの天秤を持っているのは、本来ならば大天使ミカエルとされています。ところがこの絵では、ミカエルがいるはずの位置に庶民の女性が立っています。女性の前には「虚栄」を示す装飾品や高価な品々がズラリ。
この絵は、最後の審判を背景に、天秤を掲げながら瞑想している庶民の女性を描いた作品なのです。
牛乳を注ぐ女よりも柔らかい光が降り注ぎ、室内と女性を照らしています。
最後の審判がかけられた壁は、明るくはないものの薄暗くもない程度に描かれていながら、手前の女性は輝くほど明るく描写されています。
女性の肌の白さがこちらまで伝わってくるようですね。

マルタとマリアの家のキリスト

フェルメール初期の作品と思われる宗教画です。
キリストがマルタ・マリア姉妹のもとを訪れた時、キリストのためにあれこれ世話を焼くマルタとは対照的に、マリアはキリストの言葉にじっと耳を傾けていました。これをマルタが咎めると、キリストが「マリアは良い方を選んだ」とたしなめた、という話です。
この絵では、手前にいる人物に影を落とし、奥にいる人物を浮かび上がらせる「ルプソワール」という技法が使われています。上記の牛乳を持つ女などと異なり、部屋全体には光が入っておらず、人物にのみ光を当てて絵画の中の「お話」を明確にしています。

フェルメール作品の「光」

フェルメールが高く評価されている大きな理由は、大胆で繊細な光と影の使い方にあると言われています。
たとえば真珠の耳飾りの少女では、バックを黒にしつつ強烈な光を少女に当てることで、ターバンの鮮やかな青や少女の滑らかな素肌を鮮明に映し出し、鑑賞者に強烈な印象をもたらします。
背景の闇と照らし出す光の調和によって真珠の首飾りの少女は人気の的になったのでしょう。

他の作品も違いはあれど、光を巧みに利用しています。人物だけでなく空間そのものに光をあてており、その静けさには息を止めてしまうほど。
自宅でも応接室でも貴賓室でも、飾ればどのような場所でも品格が上がることは間違いありません。

謎多きフェルメールの生涯

17世紀のオランダでフェルメールは生まれました。父親は飲食店を営みつつ画商でもあったため、生まれ落ちた直後から絵に親しみがあったのではないでしょうか。
フェルメールは順調に成長、結婚し、その数ヶ月後には聖ルカ組合に親方画家として登録されました。生前からフェルメールの評価がいかに高かったのかが窺い知れます。当初はメレーヘンという土地に家を購入して住んでいたようですが、ある時から妻の実家で義母と共に暮らすようになりました。画業だけでは15人の子どもたちを養うことができなかったため、裕福な養母に頼らざるを得なかったのではないかと言われています。
義母が裕福だったことやパトロンからの援助などもあり、フェルメールは当時大変効果で貴重だったラピスラズリの絵具を湯水の如く使えたのです。こうして真珠の耳飾りの少女などの傑作が生み出されることとなりました。
ところが、第三次英蘭戦争が始まると状況は一変。絵は売れなくなり、義母の財産も目減り。そのためフェルメールは苦境に立たされます。
そして莫大な借金を抱えたまま43歳前後でこの世を去りました。妻はのちに破産。苦しい生活を強いられることになりました。

生前から高い評価を得ていたであろうフェルメールですが、あまりにも作品数が少なかったこと、そして個人所有されてしまったことなどが原因で、長い間世間から忘れ去られていました。19世紀になると再びフェルメールにスポットライトがあたるようになり、今日に至るまで多くの人の目を楽しませています。

フェルメールは高価買取

世界樹で高い評価を得ているフェルメールは、日本でも高価買取されています。自宅の整理や断捨離などでフェルメールと思しき絵画が発見された場合は、買取専門店に査定を依頼してください。
複製画であっても高価買取されることもあります。
本物かどうか分からなくても、保証書がなくても査定は可能です。査定をすれば必ず売却しなければならないわけではありません。ですから本物かどうか調べるという意味で査定に出す人も少なくないのです。多くの買取専門店では査定0円としていますので、気になる絵画をお持ちであれば気軽に利用してくださいね。

まとめ

光の魔術師と呼ばれたフェルメールは、その生涯で数十点の絵画を制作しました。どの作品も見応えがあり、光と影の織りなす奥行きや空間を感じられます。これから絵画を購入予定でしたら、フェルメールもぜひご検討ください。フェルメールの室内風俗画は、来賓を迎えるにも、自室に飾るにも適していますよ。