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VINTAGE
  • 2016年6月24日
  • 2019年8月6日

ものいうガラス エミール・ガレ

キャプチャ

ガレの作品には図案と共に詩文の入った「ものいうガラス」と呼ばれるシリーズがあります。

このデザインは1860年代から、イソップの教訓やことわざ、格言などを記しています。

造形を文学的に読ませる趣向は、1880年代後半にガレが深く傾倒した像微主義

の理念のも適ったもので、最初のうちは好意的に受け止められました。

しかし1890年代には賛否両論がとなえられるようになります。

ガレのガラスはそれ自体が十分すぎるほど詩的かつ饒舌だから

作者が自分の考えを声高に説明したり、名文の助けによって理解される必要など無い。

など様々な批判が唱えられます。

それは詩を物真似のように使うことで、ガレの芸術が低俗化するのではないか

との危惧からの声でありました。

高まる批判に対して、ガレもついに抗弁せざる得なくなります。

ガレは「私の流儀が嘲弄されようとなかろうと、ほかの人たちがなんと言おうとも

私は私の方法を実践し続けます。信仰と思想にもとづいて

聖堂を築き上げた中世の建築家たちのように、

花瓶に書き入れた文字によって、それを所有する人々と

心を疎通させる方法を守り続ける所存です。」

このように主張し、ガレは自分の流儀を貫こうとしました。

当時は賛否両論ありましたが、現在ではこの「ものいうガラス」

シリーズは高額で取引されている品物になります。

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ダンシャリ 矢野