高級万年筆の選び方・使い方〜手元のオシャレで格上げ!
デジタル全盛期の現代社会で、万年筆への注目が高まっています。
手を動かして字を書くことが減ってきたとはいえ、直筆でサインをしたり、サッとメモを取ったりする機会はまだまだ多いものです。
そんな時、取り出した筆記具が万年筆なら、それだけで注目の的になりますよね。
今回は、高級感あふれる万年筆をはじめて手に取る方のために、その選び方や使い方をご紹介します。
デキるビジネスパーソンは万年筆を携える
万年筆はビジネスパーソンの相棒。
商談の際に胸から取り出したペンがボールペンですと格好がつきません。
ハイセンスな万年筆をサッと取り出しササッと書き上げれば、お客様の印象はうなぎのぼり間違いなし。
ハイクラスのお客様ほど細かいところにまで目を光らせているものです。
ビジネスパーソンの品格を高め、お客様からの信頼を獲得する万年筆。
その魅力に少しだけ触れてみましょう。
優れたデザイン性
シャープでカッコいいものや、遊び心満載のもの、はたまたシックで大人っぽいものまで千差万別。
万年筆は書くための道具としてだけでなく、あなたの個性を演出するファッションアイテムとしても活躍してくれるのです。
さらに、万年筆は長く所有するもの。
インクを補充して何年でも使い続けられるので、愛着が湧き自分らしさを長年演出できます。
メーカーは各社何種類もの万年筆を発表しています。
あなたのセンスにマッチした相棒を探し出せることも、万年筆の魅力のひとつなのです。
疲れない書き心地
特に太軸の万年筆は、ずっと使用していても手が疲れません。
その理由は、握るときに余分な力を必要としないためです。
映画などで作家や作曲家が万年筆を使っているシーンをご覧になった方もおられるでしょう。
スラスラとストレスなく書き続けられるので、昔から長時間文字を書き綴る人に愛用されてきました。
現在では司法試験受験生も万年筆を使うようですね。
疲れにくく筆記速度が上がるので、ボールペンなどよりも記述式問題の回答時間が早くなるためです。
文字が綺麗に書ける
万年筆はその形状から表現の幅が広がります。
ボールペンなペン軸がボール状になっているため、均一な太さの線になりますよね。
一方で万年筆は、ペン軸を寝かせれば太く、起こせば細くなるので、強弱がつきやすいのです。
また、書く速度を調節することで、インクの出る量を変化させられます。インクが多ければ濃くなり、少なければ薄くなります。
このように、万年筆は他の筆記具と比べて多彩な表現が可能。
その結果、ボールペンやシャープペンシルなどと同じように書いたとしても、万年筆で書くだけで文字が綺麗に仕上がります。
ぜひお試しください。
万年筆の選び方
ペン先
ペン先の素材は金またはステンレスが一般的です。
書き心地が若干異なりますので、特徴をつかんでおきましょう。
金:柔らかい書き心地。ペン先が少しずつ削れて徐々に書きぐせになじむので、使うほどに書きやすくなります。
ステンレス:硬く尖った書き心地。インクの酸に弱いため耐久性は金に劣りますが安価です。
ペン軸
持ち手の部分ですね。
セルロイドや樹木、合成樹脂、金属など様々な素材が使われています。
お好きな素材やデザインをお選びくださいね。
その他注意したい点は太さです。
ペン軸は太い方が持ちやすく疲れにくいので、初心者には細めより太めがオススメです。
インクの吸入法
万年筆はペン軸の中にインクを溜めておき、紙に押し付けるとペン先からインクが滲み出る仕組みになっています。
インクの補充方法は大きく2種類。
初心者にはカンタンでワンタッチなカートリッジ式がオススメ。
吸引式:ペン先をインクボトルに浸して、直接インクをペン軸の中に吸引します。吸引するための時間がかかりますが、いちどに大量のインクを補充できます。
カートリッジ式:インクが入ったカートリッジをペン軸に差し込むものです。外出先でも簡単にインク交換ができるので、急なインク切れにも対応できます。手を汚しにくく持ち運びにも便利です。
デザイン
万年筆は筆記具の中で、最もデザインが豊富だと言われています。
上記のポイントを踏まえつつ、気になる万年筆をお選び下さい。
なおデザイン重視で選ぶなら、利用シーンを思い浮かべると良いでしょう。
ビジネスで使うのか、プライベートで使うのかだけでも、適したデザインは異なるはず。
シーンごとに何本かまとめて購入するのもアリかも。
はじめての人にオススメの高級万年筆
万年筆はとても魅力的ですが、種類がありすぎて選べないという人もいるでしょう。
そこで今回は有名高級ブランドから1本ずつオススメをご紹介します。
モンブラン マイスターシュテュック ゴールドコーティング クラシック
(出典)https://www.montblanc.com/ja-jp/%E4%B8%87%E5%B9%B4%E7%AD%86_cod22527730565448096.html
1924年に誕生した定番モデル「マイスターシュテュック」から、10万円を切る万年筆が出ました。
キャップとボディにはブラックプレシャスレジンを使用し手作業で丁寧に作り上げ、ホワイトのモンブランのシンボルマークが輝きます。
ペン先は14Kゴールド。インクカートリッジの使用も可能。
1本持っているだけで差がつくアイテムです。
ウォーターマン エキスパート エッセンシャル ダークレッドCT万年筆
https://www.waterman.com/ja/expert/310-dark-red-fountain-pen-ct-3026980934606.html
パリの小粋なセンスを添える「エキスパート」。
上質の素材を贅沢に使用した、ふっくらとした葉巻のようなシルエットが魅力です。
ペン先はステンレススチールで少し固め。
燃えるような情熱を象徴する気高き一品です。
ペリカン スーベレーン ブラック/グリーン
(出典)https://archive.pelikan.com/pulse/Pulsar/ja_JP.FWI.displayShop.253557./souver%C3%A4n-%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF-%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3
ペリカンの代表作スーベーレンは、万年筆のスタンダードスタイルを確立したと称される逸品です。
ドイツ・ヴァイマル共和政期の政治家シュトレーゼマンのスーツのストライプ模様にちなんで、シュトレーゼマンというニックネームで呼ばれていた時期もあります。
独自技術により、ペン軸のつなぎ目はまったく見えません。
黒と緑の光沢が、大人の魅力を醸し出します。
セーラー 長刀研ぎ万年筆
(出典)https://sailor.co.jp/product/10-7111/
日本で万年筆を製造し、書き味にこだわり続けた国産ブランド。
トメ、ハネ、ハライなどが多い漢字を最も美しく筆記できる万年筆です。
長刀研ぎ万年筆ペン先は、練達の職人だけが作ることができる逸品。
ペン先は21金で柔らかい書き心地です。
漢字やひらがなの書き心地にこだわるならこれに決まり。
万年筆の基本的な使い方
持ち方・書き方
上に行くと押し付けず、筆圧をかけずさらさらと滑らせるように書いてください。
ペン先の刻印のある面を上にして、ボールペンよりもやや寝かせ気味に走らせます。
インクの入れ方
買ったばかりの万年筆にはインクが入っていません。
購入後はすぐにインクを吸入しましょう。
カートリッジ式:万年筆の軸を外し、ペン先を上に向け、カートリッジを差し込みます。
吸引式:万年筆のペン軸を外してコンバーターをまっすぐ差し込み、首の先端部分までインクに浸します。
お手入れ方法
基本的には、水洗いでOK。
インクの色を変えるときやしばらく使わない時も、水洗いをしてイングを落としておきましょう。
まとめ
万年筆は、そのデザイン性や優れた描き心地から、何世代にもわたり使われ続けてきました。
現代では、ビジネスシーンはもちろんのこと、ペン軸を変えたりインクの色を変えたりして、書くことそのものを楽しむために利用されることもあります。
深く美しい万年筆の世界に、あなたも一歩足を踏み入れてみませんか?