マリー・アントワネットも愛したアクアマリン

透き通るような薄いブルーのアクアマリン。眺めていると心が落ち着いてきます。
実はアクアマリンは、マリー・アントワネットがダイヤモンドと同じく愛した宝石。その他高貴な方々からも選ばれ続け、現在でも日本をはじめ各国で親しまれています。

アクアマリンの特徴

アクアマリンは誕生石にも選ばれるほど馴染みの深い宝石です。

石言葉と誕生石

アクアマリンの石言葉は沈着、勇敢、聡明など。
パワーストーンとしては人間関係を円滑にしてくれるとされています。また美しさと若さ、幸せな喜びを象徴する石としても有名です。
知的な石言葉に相応しく、歴史上の女王たちや貴族たちがこぞって身につけました。
マリー・アントワネットだけでなく、ロシアを治めたエカテリーナ女王などもアクアマリンの魅力の虜となったのです。
現在では3月の誕生石として、コーラルやアイオライトなどとともに親しまれています。

硬度

ダイヤモンドほどではありませんが、かなり高い硬度を誇ります。
そのため多少ぶつけてしまっても傷つくことはありません。ただしアクアマリンの硬度が高いために、硬度の低い宝石を傷つけることが考えられます。
比較的柔らかい宝石である琥珀やコーラル、パールなどと一緒に保存するのはおすすめできません。また同一のアクセサリーにアクアマリンと一緒にはめ込むこともおすすめできません。
硬度の異なる宝石は、分けて保管してください。

エメラルドとの関係

深い緑が特徴のエメラルドとアクアマリンはいわば兄弟のような関係です。
これら2つの宝石は同じベリルという鉱物からできています。
ベリルにクロムが混じり緑色を示すとエメラルドに、鉄が混じりブルーを示すとアクアマリンになります。

最高峰のアクアマリン

アクアマリンは濃い水色であるほど価値が高く、最も価値のあるアクアマリンは「サンタマリア・アクアマリン」または「サンタマリア・アフリカーナ」と呼ばれています。
当初はブラジルのサンタマリア鉱山で高品質なアクアマリンが産出していましたが、現在ではモザンビークでも産出されるようになりました。

アクアマリンの名前の由来

ラテン語のアクア（水）とマリン（海）から名付けられたと言われています。
薄いブルーはどこか儚げなイメージをもたらし、女性に人気の宝石です。
日本語では藍玉または藍柱石と呼ばれています。

アクアマリンの逸話

マリー・アントワネットに愛された夜の女王の宝石

マリー・アントワネットは、ダイヤモンドと共にアクアマリンを愛したと言われています。
アクアマリンは月の光やぼんやりした明かりの下で美しく輝くことから「夜の女王の宝石」とも呼ばれています。パーティなどが大好きだったマリー・アントワネットが、夜会にアクアマリンのジュエリーを身につけていたのでしょう。

エリザベス女王へのプレゼント

1953年、エリザベス2世女王が即位した際に、ブラジルから贈られたのがブラジル産アクアマリンのネックレスとイヤリングでした。大粒のアクアマリンを惜しげもなく使用したネックレスとイヤリングは、エリザベス女王の知性と気品を見事に引き立てました。
エリザベス女王はこのネックレスとイヤリングに合うように、アクアマリンのティアラを制作しています。
主張しすぎず、それでいてエレガントなアクアマリンの素晴らしい色彩に、イギリス国民は目を奪われたことでしょう。

人魚姫の涙

船乗りに恋をした人魚姫が流した涙がアクアマリンになったという逸話もあるようです。ギリシア神話ではセイレーンの宝物が浜辺に打ち上げられたとも言われています。
このような伝説から、アクアマリンをお守りとして身につける船乗りも。
凪いだ海のような静けさを思わせるアクアマリンは、船乗りたちの心も穏やかにしてくれるのでしょう。

幸せな結婚

アクアマリンには癒しや家庭円満といった効能があるともされており、結婚のお祝いに贈られると末長く幸せな家庭が築けると言われています。
そのため婚約指輪をアクアマリンにするカップルも増えているようです。
また海外では、結婚した翌日、花嫁に最初に贈るプレゼントにはアクアマリンが最適だとも言われています。

アクアマリンのおすすめアクセサリー

アクアマリンは女性に気品と落ち着きを与えてくれるので、アクセサリーとして非常におすすめの宝石です。
癒しの宝石としても有名で、パワーストーンがわりにアクセサリーとして身につけるのもぴったり。

４℃　プラチナネックレス

出典：https://www.fdcp.co.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?shop=0&pid=1123431250040000&bid=4c-jewelry

大粒のアクアマリンをダイヤモンドとプラチナで彩ったシンプルで上品なネックレスです。
大きすぎず小さすぎないサイズ感で、日常からビジネスシーンまで使用可能。ちょっとしたお呼ばれにもふさわしいですね。

ティファニー　ウェーブ 3ロウ リング

出典：https://www.tiffany.co.jp/jewelry/rings/elsa-peretti-wave-three-row-ring-GRP10957/

ティファニーからは3連リングを紹介いたします。
穏やかに波打つ海の流れのようなリングの中央には真っ青なアクアマリンが輝きます。
繊細なリングは女性らしさを引き出してくれそう。小粒なので普段使いも可能。
アクアマリンをパワーストーンとして利用する人にもおすすめのアクセサリーです。

https://www.harrywinston.com/ja/products/diamond-loop-by-harry-winston/diamond-loop-full-motif-aquamarine-and-diamond-earrings-eaaprpmel4c

ハリー・ウィンストン　ループ・フルモチーフ・アクアマリン・イヤリング

出典：https://www.harrywinston.com/ja/products/diamond-loop-by-harry-winston/diamond-loop-full-motif-aquamarine-and-diamond-earrings-eaaprpmel4c

8個のアクアマリンを58個のダイヤモンドが包みます。
光の反射を考え抜かれたイヤリングは、太陽の下でも夜間でも美しく輝きます。
非常に豪奢なイヤリングですので、パーティやお呼ばれで着用したいですね。

アクアマリンのお手入れ方法

アクアマリンは硬度が高いため、多少ぶつけたり落としたりしても割れることはありません。しかし石の内部に割れ目が見られたらその限りではありません。強い衝撃を与えないよう丁寧に扱ってください。

またアクアマリンは汗で変色することがあります。
ベリルに鉄が混じった宝石ですので、鉄と汗の中の塩分が反応してしまうのです。
アクアマリンを長時間身に付けたら、宝石をなでるように磨いて汗を拭き取りましょう。

普段の保管は直射日光を避けて、他の宝石とぶつからないようにしましょう。
アクアマリンに含まれる鉄が紫外線を浴びると、白っぽく褪色してしまいます。そのため蓋の閉まるジュエリーボックスの中で小袋などに入れて保管してください。

まとめ

さざなみの寄る凪いだ海を連想させてくれるアクアマリン。ダイヤモンドと同様に多くの女王や高貴な人々がこぞって手に取り、ジュエリーに仕立て上げました。
ルビーやエメラルドのような目立つカラーではありませんが、その控えめな輝きからは知性や気品を感じずにはいられません。
吸い込まれるようなアクアマリンをぜひ一度手にとってご覧ください。