GMTマスター

1950年代に登場したGMTマスターは、パン・アメリカン航空が国際線パイロットのための腕時計を、ロレックス社に開発依頼したことが発端となっている。1960年代に入るとパン・アメリカン航空に正式採用され、国を行ったり来たりするパイロットにとっては画期的であり革新的な時計であったことは言うまでもない。アイコンとなっているベゼルの2色使いはホームタイムが昼なのか夜なのかを判別しやすいように考えられている。

Ref.16750

1980年代に登場し、約10年製造されていたサードモデルのGMTマスター。16750は前期と後期に区別されており、インデックスの縁あり、なしで判別可能。新作ムーブメントCal.3075を搭載、クイックチェンジカレンダーを兼ね備えた。後期モデルは90年代の雰囲気になっており現行モデルへの変革が読み取れる。オイスターの3連ブレスのシングルバックルが基本となり、16700とさほど変わらない風貌である。

Ref.1675

セカンドモデルのGMTマスター。60年代~70年代頃に製造されていたモデルで、今では人気のヴィンテージロレックス。1675でレアなモデルは60-63年あたりの、ミニ針、ヒラメリューズガード、(サークル)ミラーダイヤル。『MM6ドット』が一番希少とされている。ロングセラーモデルのため生産された年代でディテールの相違があり、「ベゼルの書体や退色、ダイヤルなど、楽しめるポイントも多く、名機と言われる所以である。

Ref.6542

プラスチック製のベゼルを備えて登場したGMTマスターのファーストモデル。パンナム航空から依頼され登場したのが1957年頃のこと。生産期間が少なく、流通量も少ない。リューズガードの無いケースにミニ針、サークルライン、ドーム風防と50年代のロレックスの魅力的な要素が凝縮されているモデルである。後期に入り、耐久性の弱いプラベゼルはステンレス製に変更された。状態の良いものが少ないのでかなりのプレミアムモデルである。

Ref.1675 ミニ針

24時間針の先端、三角マーカーが後年のものより小さな仕様。

Ref.1675 ヒラメリューズガード

上下に平たく、先端が尖った形状のリューズガード。

Ref.1675 ミラーダイヤル

文字表記がゴールドのサークルラインの無い艶のあるダイヤル

Ref.1675 サークルミラーダイヤル

60年代初期みられる外周サークルと艶のあるダイヤル