中古のロレックスを購入する際に見るべきポイント
ロレックスは1本1本がとても高価なこと、品質が良くいつまでも使い続けられることなどから、中古(ユーズド)商品も非常に人気があります。
けれども中古品は個体差が激しいため、どれを選ぶべきなのか悩むところですよね。
そこで今回は、中古ロレックスを購入する際に、確認すべきポイントをまとめました。
中古モデル購入を検討されているなら、ご購入前にぜひご一読ください。
中古のロレックスを購入する前に知っておきたいこと
中古ロレックスは流通経路も値動きも新品とは異なります。
店舗に足を運ぶ前に、中古ロレックスの特徴を把握しておきましょう。
中古価格の決まり方
中古ロレックスの価格は、状態や並行輸入新品価格に連動して決まります。
新品同様の状態の個体であれば新品価格の約9割で設定され、状態が悪くなるほど価格は下がります。
また古いモデルの場合は、新品価格の約6割で設定されることが多いようです。
生産終了モデルの場合は、市場の実勢価格等を対応して設定されます。
需要の大きさや流通量に応じて日々変動しますので、50万円で販売されていた個体が65万円に値上がりしたり40万円に値下がりしたりすることも珍しくありません。
取引相場が下がったときに購入できれば安く買えるでしょうが、業者でもない限り相場感を捉えるのは困難です。
必ず手に入れたいモデルなら、他の人に買われる前に手に入れるべきでしょう。
買い取られた中古ロレックスが店頭に並ぶまで
中古ロレックスは、元を正せば「買取された個体」ですよね。
では買い取られたままの状態で中古品として販売されているのでしょうか?
きちんとした店舗であれば、買取したロレックスは内部メンテナンスを施してから販売しています。
パーツ交換が必要なら、日本ロレックスに依頼して純正パーツと交換します。
こうして新品同様の状態に戻した後で販売されています。
「中古品は精度が劣るのでは…」と心配されることもありますが、状態も品質も新品とさほど変わらないのです。
どのお店で購入するのが良い?
中古ロレックスを購入するなら、ハイブランド専門店や時計専門店を強くおすすめします。
フリマアプリやリサイクルショップ、ネットショップでも取り扱われてはいますが、上記でご紹介したような内部メンテナンスや純正パーツへの交換をしていない可能性が高いためです。
またきちんとした店舗であれば、ほとんどのケースで保証がつきます。
中古で購入すると早期の故障が気になるものですが、保証期間内であれば正規店同様に無料で修理してくれるので安心ですね。
中古のロレックスを購入する際に見るべきポイント
中古の個体でも新品同様にメンテナンスされているとはいえ、傷やガタつきがないとは言い切れません。
購入してから後悔しないように、確認しておくべきポイントをまとめます。
個体の状態
最も重要なのは個体の状態でしょう。
パーツ交換が不要と判断された箇所は当然新品ではありませんから、細かな傷がないかチェックします。
ガラス
ガラスに傷がついていると非常に目立ってしまうため、最初に確認しておきたい部分です。
ロレックスではサファイアガラスがよく採用されていますが、このサファイアガラスが曲者なのです。
サファイアガラスはクリアに見えて傷つきにくい反面、傷ついてしまった場合はガラスごと交換になります。
硬度が高いため、研磨剤で削ることができないのです。
ついた傷は直せないことを前提に確認しましょう。
文字盤
腕時計の顔とも言える文字盤は、「変色」と「腐食」がないか確認しましょう。
紫外線などの影響で、長期間使用している腕時計は文字盤が変色していきます。
特にデイトジャストなどで人気の「シェル文字盤」は要注意です。
「シェル」とは貝殻のことで、天然素材ですから、金属などの文字盤に比べて割れやすいためです。
すでにヒビが入っている状態なら近いうちに割れてしまうかもしれません。
ひび割れや変色がないか色々な方向から見てみましょう。
腐食しやすいのは「針」の部分です。
針が腐食していると、見た目が悪くなってしまいますよね。
基本的にどの時計でも使用頻度が長くなれば腐食していくものですので、中古品を購入する際は、腐食がないか、ほとんど見当たらない個体を選びましょう。
ケース
小さな傷がついていても研磨すれば落とせる箇所なので、それほど神経質になって確認する必要はありません。
大きな打痕がないかチェックしましょう。
磨ききれないほどのダメージを負っている場合、中のムーブメントにも重大な損傷が与えられた可能性があります。
そのほかに傷つきやすいのは、ベルトを支える「ラグ」と呼ばれる部分です。
ベルトと擦れるうえに研磨しにくい部位なので、以前のオーナーの使用期間や使い方によっては傷が目立つことがあります。
ブレスレット・ベルト
金属ブレスレットのたるみも要チェックです。
たるみがでてきたブレスレットは新品のものより曲がりやすく緩みやすいのが特徴です。
着用感に直結しますので、必ず確認しましょう。
たるんだブレスレットは修理できませんから交換するほかありません。
レザーベルトは前のオーナーが使用していたベルト穴が大きく開いていますので、気になる大きさか確認しておきましょう。
ベゼル
ベゼルは研磨できないモデルが多いため、コンディションに差がつく箇所です。
打痕もそうですが、研磨のための「削られ具合」も確認しましょう。
新品ほど角が立っておらず丸いカーブを描いているなら、研磨されたために新品の形状から大きく離れている可能性が高いのです。
付属品
ギャランティーカードや箱が付属品にあたります。
特にロレックスの中古モデルではギャランティーカードが重要で、カードの有無で数万円以上の価格差が生まれるほど。
ギャランティーカードはその個体の国際証明書ですから、確実に本物のロレックスを手に入れたいなら外せない付属品です。
逆に考えればギャランティーカードがない個体は割安で購入できるので、少しでも安く手に入れたい人は、信頼できる店舗で付属品なしの個体を探しましょう。
保証期間
正規店で新品のロレックスを購入すると、5年間の国際保証が適用されます。
しかし中古で購入した場合にはこの保証期間が切れていることが多く、代わりに購入した店舗での保証を受けることになります。
保証期間は購入店舗により異なりますのでご注意ください。
たとえば、フリマアプリでの個人間取引やネットオークション等では、保証がつかないことも珍しくありません。
ハイブランド専門店や時計専門店では数ヶ月〜半年程度の店舗保証がつくことが多いようです。
劣化が心配な人は、保証がつく店舗で購入することをおすすめします。
今後かかる想定コスト
ロレックスは数年に1度程度のオーバーホールを推奨しています。
最高レベルの堅牢性・耐久性を誇るロレックスといえども、経年劣化は避けて通れない道です。
オーバーホール1回で約5万円かかりますので、今後ロレックスを使い続けるなら想定コストとして念頭に置いておくと良いでしょう。
なお中古モデルは店頭に並んでいる時点でメンテナンスされてはいますが、全てのパーツが新品同様の耐久性を持つわけではありません。
修理にかかる費用も計算しつつ、中古モデル購入を決断すべきでしょう。
まとめ
中古ロレックスはコスパが良く安価に手に入るというメリットがありますが、購入前のチェック怠ると「失敗した…」と後悔することになるかもしれません。
これからロレックスの中古モデルを検討するなら、ぜひこの記事でご紹介したポイントを確認のうえ、あなたの手に馴染む最高の個体を選んでくださいね。