金投資初心者必見!金(ゴールドバー)の売買方法や注意点を解説
金投資と一口に言っても、現在では様々な投資方法があります。
純金を手元に持っておくことだけではなく、証券口座で売買する方法や、つみたてNISAのように積み立てることもできるのです。
今回は金投資初心者の方に向けて、金投資の方法と、売買の際の注意点を解説します。
金投資で失敗しないためにも、ぜひ最後までお読みください。
金の購入方法は3種類
貴金属店で購入する
ゴールドバーは金属メーカーの直営店で購入できます。
実物資産をこの目で確かめたいという人にぴったりの方法です。
またメーカーから直接購入するので品質が保証されていることもポイント。
街中の貴金属取扱店でも購入できますが、信用できない店舗はおすすめできません。
ニセモノを購入してしまうリスクがあるためです。
確実に本物の金と見分けられる人以外は、メーカーから直接購入するのが無難でしょう。
金ETF(上場投資信託)で購入する
注目を集めている金の購入方法です。
金をゴールドバーで1本以上購入するには、まとまった資金が必要です。
現在の価格で1本(1kg)600〜700万円。
実際は5gから購入できますので、5万円もあればOK。
ですがもっと安く買える方法があります。それが金ETF。
金ETFなら1口8,000円程度から始められるので、かなりお手軽ですね。
しかも現物を持っていないわけですから、紛失や盗難のリスクがありません。
純金積立で購入する
純金積立とは、積立投資と同じような仕組みの金バージョンです。
具体的には、毎月決まった日に、決まった金額だけ金を買い増ししていきます。
たとえば「毎月26日に3万円分の金を購入していく」という具合です。
ドル・コスト平均法が採用されているため、価格変動リスクを抑えられます。
貴金属メーカーや銀行、証券会社で取り扱っており、積立金額は3,000円〜で設定できます。
金の現物が送られてくるわけではないところは金ETFと同様です。
金投資のメリット・デメリット
金投資を始める前に、そのメリットとデメリットを確認しておきましょう。
たとえば「価格下落リスクは0%ではない」といったことです。
購入してから後悔しないよう、納得の上で購入しましょう。
世界全国で共通の価値を持つ
金投資最大のメリットは、全世界共通の価値があることです。
相場は国によって多少上下するものの、金を資産として扱うことはどの国でも同じ。
万が一日本が経済破綻することになっても、金という資産があれば他国で売却し生活を立て直せます。
日本円以外の資産がない場合、日本の破綻と同時に一文無しになってしまいますよね。
そこまでいかずとも、旅行先で現地通貨が必要になったとき、金ならどこでも換金できます。
最悪のケースを回避し、どこでも売却できる資産として、金は使い勝手の良い投資商品なのです。
インフレ対策になる
現在の日本はどんどんモノの値段が上がっていますよね。
このようなインフレ時にも影響を受けにくいのが金の特徴です。
モノの値段が上がる=お金の価値が下がる
ですから、たとえば手元の100円で買えるモノがどんどん小さく、品質が悪くなっていきます。
そんな局面でも価値が変動しにくいので、資産形成に非常に有効なのです。
ちなみにインフレ時には貨幣の価値が下がり、逆に金の価値が上がる傾向にあります。
インフレ時に金を売却すると利益が出やすいかもしれません。
安全性が極めて高い
金は腐食や経年劣化しないため、長期間持っていても現物が変わることはありません。
また有限資産であること、世界中で取引されていることから、極めて安全性が高い商品です。
「持っていた金が腐食して価値が下がってしまった」なんて聞きませんよね。
1kg購入すれば、たとえ100年後でも同じ1kgのまま。
為替で価格が変動することはあっても、長期間の保有による価値の下落はありえないのです。
管理コストがかかる
金を現物で保管するなら、耐火金庫などが必要になります。
自宅に置いておかない場合でも、銀行や専門業者で管理してもらうための管理コストがかかります。
たとえば三井住友銀行の貸金庫を利用するなら、6ヶ月あたり1万〜2万円の料金が必要です。
純金積立でも、年間数千円の口座手数料がかかります。
当然ながら金ETFも同様に、管理手数料などの名目で継続的な手数料がかかります。
金そのものに比べればそれほど高額ではありませんが、無料ではない上に、下記のように「利息や配当を生むものではない」ため、保有している期間は確実にコストが生まれます。
利息や配当を生むものではない
銀行預金にはわずかながら利息がつきますし、株式投資なら株の配当を受け取れる銘柄もあります。
しかし金は「現物資産」なので、金ETFでも純金積立でも、利息や配当はありません。
金がお金を生み出すのは、売却して利益が出た時だけです。
世界はゆるやかに貨幣価値が下がっていくことが知られています。
ですから長期間に渡って保有するなら、確実に買った金額よりも高い金額で売却できる日が訪れます。
しかしそれが来月か、来年か、はたまた数十年後かは誰にも予想できません。
金投資を行う場合、保有にかかるコストもしっかり把握した上で取り組むことを強くおすすめします。
下落リスクをはらんでいる
長期的に考えればいずれ金価格が値上がりするでしょう。
しかし短期的には下落リスクを大いにはらんでいます。
株式でも債権でも、買った時より確実に値上がりするとは限りませんよね。
上がったり下がったりを繰り返しますから、当然、価格が下落する期間もあります。
一度下落した価格がいつ戻るのかも誰にも分かりません。
株式や債権のような「倒産リスク」はありませんが、だからといって元金保証されているものでもないのです。
金投資の税金等の注意点
ニセモノをつかまされないために
まず注意したいのは偽の金をつかまされることです。
たとえば24金と謳っておきながら、実は金の含有量が非常に少ない、というケースですね。
まず現物の金を購入するなら、信頼できる大手の貴金属メーカーが良いでしょう。
街中の金取扱店を利用する場合は、信頼できる店舗からのみ購入してください。
不安な人は、現物購入ではなく金ETFや純金積立を利用しましょう。
どちらも手元に金を持つことはできませんが、ニセモノをつかまされる心配はほぼありません。
手数料も安く済みますし、盗難の心配も不要です。
売却時に税金がかかる場合もある
金を売却して利益が出た場合、その利益は所得税の対象になります。
確定申告もしなければなりませんので少し手間もかかります。
ただし売却益の全てが課税対象となるわけではありません。
たとえば年収2,000万円以下の会社員の人の場合、他の雑所得と併せて年間20万円を超えなければ申告しなくても良いとされています。
また5年以上保有していれば、50万円までは課税されないという特典もあります。
ですから資産として保有されるなら、最低でも5年は持っておくことをおすすめします。
詳細はお近くの税務署か税理士にご相談ください。
200万円以上の売却にはマイナンバーの提示が求められる
2016年1月以降、個人番号(マイナンバー)制度導入に伴う所得税法等の改正により、売却金額が200万円を超えた場合、マイナンバーを売却先に提示しなければならなくなりました。
なお提示したマイナンバーは、売却先が税務署に提出する「支払い調書」に記載されます。
純金積立を解約して売却する場合も同様です。ご注意ください。
まとめ
初心者でも始めやすい金投資の方法は上記でご説明した3パターンです。
中でもおすすめなのは、株式などと同様に取り扱えて管理コストも安い金ETFです。
しかしながらゴールドバーを自らの手で触れ確かめることもまた、ロマンがあって良いですよね。
お好みの金投資の方法で、あなたの資産形成を進めてくださいね。