ロレックスのペットネームとその由来
ロレックスの腕時計を指し示すとき「エアキング」「デイトナ」なんて言いますよね。
ですが実はこれ、正式名称ではありません。ペットネームなのです。
今回はロレックスのモデル別ペットネームについてご紹介します。
ペットネームを知れば、ロレックスを深く知る足がかりとなりますよ。
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ペットネームとは
ペットネームとは、正式名称とは別につけられた愛称のことです。
仲の良い友人同士ではニックネームを呼び合ったりしますよね。
ロレックスも愛されるが故に、多くのモデルで愛称がつけられているのです。
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ロレックスのペットネーム一覧
- エアキング
画像参照元:https://www.rolex.com/ja/watches/air-king/m116900-0001.html
現存するロレックスの中で最も古いペットネームが「エアキング」です。
「航空業界へのオマージュ」として発表されたこのモデルは、まさに空の王者。
ペットネームにふさわしい由来を持つ作品ですね。
エアキングは1940年代ごろから現在も販売されているロングセラーモデル。
一時は生産休止期間があったものの、現在に至るまでその人気は衰えていません。
シャープかつシンプルなフェイスと手に入れやすい価格帯で、ロレックスの入門モデルとしても有名です。
1950年ごろからは「Air-King」と斜体で印字されるようになりました。
幾度となくモデルチェンジが繰り返され、その度に大きく様変わりしてきたエアキング。
2021年11月現在における最新モデルは、2016年に発表されたRef.116900です。
「飛行のパイオニアたちと、壮大な飛行史においてオイスターが果たした役割へのオマージュ」として誕生しました。
分表示が大きくなり、時刻が読み取りやすく改良されています。
ブラックの文字盤の上には黄色に輝く王冠マークと、緑色のROREXの文字が鎮座。
もちろんAir-Kingの表示も忘れてはいません。
存在感も使い勝手も良いエアキング。
2022年には新作発表の予感!?
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デイトナ
画像参照元:https://www.rolex.com/ja/watches/cosmograph-daytona/m116519ln-0038.html
デイトナは、プロのカーレーサーのために開発されたモデルです。
ペットネームの由来は、かつてモータースポーツのメッカであったアフリカフロリダ州のデイトナビーチから。
1963年の誕生以来非常に人気の高いモデルで、発表から50年以上経った今でも多くの人に愛されています。
デイトナの現在の最新モデルは116500LN。
2016年に発表されて以来大好評で、ロレックスだけでなくブランドの垣根を超えて爆発的人気を誇っているモデルです。
元々ロレックス唯一のクロノグラフということもあり、ロレックスでも屈指の人気を誇っていましたが、この116500LNはさらにスタイリッシュに・さらに高級感あふれるモデルとして人気を博しています。
ベゼルはステンレスからセラクロムに変更され、高級感が増し、傷つきにくくなりました。
文字盤はブラックからホワイトに一新。
漆黒とはまた違うスタイリッシュで美しい輝きを放ちます。
クールでカッコよく、それでいてキザすぎないデイトナはビジネスでも使い勝手が良さそうです。
エアキング同様、2022年に新作発表の予感。
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エクスプローラー
画像参照元:https://www.rolex.com/ja/watches/explorer/m124273-0001.html
1953年、探検家のために発表されたモデルがエクスプローラーです。
中でもエクスプローラーⅠは、50年以上もの間デザインに大きな変化がありません。
発表時すでに完璧なデザインであったことが伺えます。
1953年同時期に発表されたサブマリーナはモデルチェンジごとに大きく変更されていますが、エクスプローラーはほとんど同じデザインを維持してきました。
シンプルかつ高い視認性・高い堅牢性を誇るエクスプローラーは、現在でも普段から着用しやすいモデルとして親しまれています。
現在の最新モデルは、2021年に発表されたRef.124270。
20年前に発表された114270のアップデート版です。
文字盤はラッカー仕上げとなり鮮やかに。
白く印字された文字も以前よりくっきりとしています。
より見やすく、より高級感あふれる作品として生まれ変わりました。
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GMTマスター
画像参照元:https://www.rolex.com/ja/watches/gmt-master-ii/m126711chnr-0002.html
GMTとは、グリニッジ標準時の事。
グリニッジ標準時とは、イギリスのグリニッチ天文台が観測する時刻のことで、多国間の時刻を表す際には、GMT+1、GMT+2などと表示されます。
ちなみに日本はGMT+9です。
GMTマスターは世界中を飛び回るパイロット用に開発されたモデルですので「グリニッジ標準時を使いこなす」という意味を込めたペットネームが与えられたのでしょう。
モデルごとにさらに様々な愛称が付けられています。
たとえばベゼル部分が赤と青の2色だった初代GMTマスターは「ペプシ」と呼ばれています。
同様に、ベゼルが赤と黒のモデルは「コーク」と呼ばれることも。
GMTマスターは1955年に登場しパイロットや海外出張に明け暮れるビジネスマンたちに重宝されてきました。
しかし発表当時は他モデルほどの人気はありませんでした。
ところが2007年、第3世代GMTマスターⅡの発表以来注目を集めるようになり、今ではロレックスの人気モデルにのし上がりました。
現在の最新モデルは2019年に登場したGMTマスターⅡ 126710です。
そのうち126710BLNRはその漆黒の姿から「バットマン」とも呼ばれます。
青と黒のベゼル、ブラックダイヤル、青いGMT針と、重厚感あふれるデザインはオトナの魅力を底上げしてくれます。
パワーリザーブも約70時間と長時間になりました。
エレガントで使い勝手の良いモデルとして、今後の動向にも注目です。
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ミルガウス
画像参照元:https://www.rolex.com/ja/watches/milgauss/m116400gv-0002.html
1000ガウスもの磁気に耐えるミルガウスは、フランス語の1000(ミル)と磁束密度の単位(ガウス)が由来になっています。
ちなみに一般的な腕時計の耐磁性が約100ガウスです。
医師や研究者など、強い磁気にさらされることの多い人に向けた時計として1956年に開発されました。
しかし時代のニーズに合わず2世代で生産終了に。
その後、携帯電話やパソコンが普及し、腕時計に耐磁性が不可欠との認識が広まってきました。
こうして20年以上の月日が流れた2007年、ミルガウスは奇跡の復活を遂げたのです。
耐磁性という特殊な性質だけでなく、デザインも奇抜です。
秒針には雷型の「イナヅマ針」を採用。
ベゼルに雷が落ちているかのようですね。
最新モデルは116400。
サファイアクリスタルガラスは緑色に着色されており、盤面が薄く緑がかって見えるのが特徴。
「イナヅマ針」ももちろん採用されていますよ。
2重ケースになっているためずっしりとした重量感があります。
腕に装着すると圧倒的な存在感で目を釘付けに。
手首からちらりと光るグリーンが個性を表現してくれるようです。
シンプルながらもオリジナリティを発揮できるロレックス有数の作品と言えるのではないでしょうか。
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サンダーバード
画像参照元:https://www.rolex.com/ja/watches/datejust/m126233-0038.html
デイトジャストのモデルの1つであるサンダーバード。
そのペットネームの由来はアメリカ空軍のアクロバットチームです。
1956年アメリカ空軍アクロバットチーム「サンダーバーズ」の隊長の引退記念として、デイトジャストに回転ベゼルを搭載したモデルを特注したことが始まりと言われています。
1956年から約50年間生産されていましたが、2004年に新生ターノグラフが誕生したことにより生産終了となりました。
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まとめ
身近なものほど愛称で呼びたくなるものですよね。
ほとんどの時計にペットネームが付いているということは、それだけロレックスが愛されてきたことに他なりません。
ロレックスやモデルの歴史を噛み締めながら、次の相棒を探す基準にしていただければ幸いです。